38、私が精神科医になった理由 魂編

症状

無意識と魂についての考察ですが、ついでに精神科医になった経緯をお話します。

迷走時代

大学入学当初は卒業できるとは思えず、ましてや医者になるのは無理と思っていました。その時の状況は下の記事に書いています。
どのように妄想に陥ってしまうのか?
S君のその他の症状
思考障害と対話的思考
バカと思われろ、いいかげんな奴と思われろ

友達の助けを借りて、なんとか しがみついているうちに、4年生頃にはもしかしたら卒業できるかもと思えましたが、この時も医者になれる自信はありませんでした。

6年生になって いよいよ専攻を決める必要に迫られ、この頃 医者というと内科のイメージだったので、内科を専攻しました。

精神科もチラッと頭をよぎりましたが、実習時の担当教官が「精神科医って精神分裂病になる人多いんだよ、俺 2人も見たよ。患者さんのことあんなに診ているのに、自分がなると分かんね~のかな~」とか、「お前ら自殺率の高い科って知ってるか?」「1位は精神科で、2位は・・・」と語っていたのを思い出し、こわっ、精神科は無理だと思い、却下しました。

卒業後内科を専攻したものの転職を繰り返し、内科→形成外科→内科→漢方→内科と、専攻科・病院を転々と変えました。卒後10年目にして 地元の病院に内科医として就職でき、やっと一人前の医者として認められるようになりました。ようやく一息つけた感じで、このまま地域のために頑張り、定年を迎えれば、俺の人生も一件落着だなと思っていました。

精神分析 魂と無意識

地元の病院で4年程働いた頃、世間ではスピリチュアルがブームになり、私もオーラの泉などのテレビ番組を見ていました。スピリチュアルに興味を持ち江原啓之さんの本 や ジナサーミラ著の“エドガーケイシー転生の秘密“ を読んでみました。

魂について
自分の 思いや行為が返ってくるところが、魂は無意識とよく似てるな~と思って興味深く読んでいましたが、新発見が2つありました。1つは転生があるという点、2つ目はさらにびっくりしたのですが、魂には意志があるということでした。今まで無意識の根源としてリビドー(性欲)はありえないと思っていましたが、魂(無意識)に意志があるというのは驚きでした。

私も魂の意志が気になり、自分の魂(無意識)はどうなんだろうと考えてみると、もしかしたら精神科医になりたがっているのかもと思いました。そこで本当にそうなのか検証してみることにしました。

もし、無意識が精神科医になりたがっているとすれば、今は内科医をやっているから無意識を抑圧していることになる。無意識を抑圧するということは、精神病を意味するが、自分の問題として認識できていない場合は、周りが悪く見えるということだから、そういう目で状況を見てみました。

その当時 収益改善のため、病院からさらなる仕事を求められていました。(人間ドックの患者数を1人か2人増やせといった程度でしたが) しかし自分はしっかり働いて病院に貢献しているという自負があり、なんで俺が仕事を増やさなければいけないんだと病院に食って掛かっていました。

「この納得のいかない状況を鑑みると、やはり無意識は精神科医になりたがっているのかもしれない。」と思えました。

魂はあるのかないのか?
現在の科学では魂があるともないとも証明されていませんが、こんなオカルト話を真に受けて進路を変えていいのだろうか? 少し悩みましたが、次のように考えることにしました。

「魂があると考えて精神科医に転向し やっぱり魂がなかったとしても、自分にとってそこまで大きなマイナスにはならないだろう」「むしろ魂がないと考えて内科医を続け、死後 魂があったことに気付き 深く後悔するのだけは避けたい」と考えました。

「精神科はよく分かっている分野だし、統合失調症にならない自信も今ならある。それなら、精神科医になろう」と決意しました。

ただ、決意したのはいいが、「どのように精神科医になろうか?」「 また一から研修医待遇でやるのは嫌だし、家から遠くの職場も嫌だしな」と思っていました。

すると、決意してから2、3週間程して、私の当直時に、とある精神科病院の副院長が入院してきたのです。そのまま主治医となり、彼の病状が改善して退院する時に、精神科医になりたい旨を相談してみました。その後、とんとん拍子に話が進み、副院長が勤務している病院で雇われることになりました。

魂のイメージ
魂(無意識)は自分と他人の区別ができませんから、もしかしたら魂はみんな一緒なのかもしれません。
参考記事:認知行動療法 無意識は自分と他人の区別がつかない

魂は言葉で話しかけてくれないので、自分の感覚と周囲の動きで判断するしかないと思います。魂はうるさくは言ってきませんが、魂の意志に反していると、精神病もしくは周辺環境の悪化という形で現れます。

ちょっと長くなりましたので、続きは次回で。

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