9、精神科の病名について

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「先生、私の病名は何ですか?」と聞かれることがあります。
実は精神科の病名は厳密なものでもなく、医者によって、また診察時期によって、病名が変わる事はよくあります。時代の変化とともに、病名もどんどん増えてます。

我々が理解しやすいように、統合失調症とか(躁)うつ病などの病名はありますが、これらは症状をまとめた症候群であって、遺伝子と一対一対応するような病気ではありません。統合失調症と(躁)うつ病の中間型もありますし、その他の精神疾患との境界も曖昧です。薬も病名に対して使っているのではなく、症状ベースで処方していますので、診察ではあえて病名を付ける意義は感じていません。ただ、診断書や紹介状を書くなど、相手に状態を伝える必要がある時には、病名を付けてます。

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