治療

22、精神分析補足 神経症と”うつ”との関係など

精神分析において、いくつか補足したいと思います。 精神分析の注意点 精神分析は内省することでもあり、自分の問題点を掘り出す行為でもあります。よくあるのですが、自分の問題点に気が付いた時、「やっぱり自分はダメなんだ」と自己非難・自己卑下的な思...
治療

21、精神分析から認知行動療法へ 自立のステージ

精神病の原因が親の洗脳や虐待であって、それらを散々非難したとしても、残念ながら治りません。それらに気付き、文句を言えるようになったら、このステージは一旦終わりです。 そして、次のステージは自立となります。本当の意味で許せるようになるには自立...
治療

20、精神分析 無意識には時間の概念がない

精神分析と言えばフロイトになりますが、無意識の発見は画期的なものと言えます。私がどうしていいか分からず途方に暮れていた頃、フロイトの精神分析入門は、私に精神の見方を教えてくれた福音の書でもあります。フロイトの対象疾患は神経症となっていますが...
治療

19、認知行動療法 大きな成果を求めすぎず、小さな目標をコツコツと

認知行動療法は、妄想などの思考の癖(自動思考)を自己分析し、妄想が起きた時に思考の癖を修正していく治療法です。これは統合失調症、(躁)うつ病、神経症、すべての精神病(とは言ってもこれらは本質的には区別できませんが)に有効です。 妄想とは ”...
治療

18、SST(生活技能訓練)

SST(生活技能訓練)は、患者さんが自立して社会生活を送るためのトレーニングです。主にコミュニケーションを通して自分の希望・意見を述べて、相手の言い分を聞きながら、より良き解決法を導き出せるようになるのが目標です。時には自分の意見を押したり...
治療

17、暴露反応妨害法、強迫神経症と陰性症状の関係

どの症状もきついですが、その中で一番どれがきついかと聞かれたら強迫症状でした。強迫症状の治療法で暴露反応妨害法というのがありますが、これは強迫観念が出ている時に、確認行為をやらずに不安をやり過ごすという方法です。 一般的な暴露反応妨害法 例...
治療

16、思考を助けてもらう・思考を拡張させる

思考を助けてもらう 思考障害の時、思考を助けてもらえれば、判断がしやすくなります。 悩んだ時、他人に聞いてみるのはよくある方法です。S君は寮に入りましたので、その点は恵まれました。 前回の記事(思考障害と対話型思考) の中でS君が風呂に行く...
症状

15、思考障害と対話型思考

人は思考の土台を失うと、どう考えていいか分からなくなります。 例えば、経済はお金を土台として成り立っていますが、もしお金というものがなくなってしまったら、明日からどう生計を立てていいか分からなくなる人も多いかと思います。特にお金ですべての価...
治療

14、妄想の治り方

妄想の治り方 妄想は人間関係性でもありますから、消えてなくなるのではありません。妄想の人間関係性が別の穏やかな人間関係性に置き換わっていく感じになります。人間関係性についてはこちらの記事を参照ください。どのように妄想に陥ってしまうのか? 妄...
症状

13、S君のその他の症状

S君の症状は妄想だけではありませんでしたので、ザっとお話させていただきます。 強迫症状  参考記事:神経症 強迫症状とは、強迫観念に対して確認行為・強迫行為がある訳ですが、「鍵を閉め忘れていないか?」という心配(強迫観念)に対して鍵の確認行...